ICTを活用したアクティブラーニング推進プラン(ALPP)

ICT支援部門では、Moodleをはじめとする学習支援システムやICTを活用して、学生の授業時間外の学習や自主的な学習など「主体的な学習」の促進や、発展的な 内容を含む教材や講義動画の配信により、学生の学習意欲を高める試みを推進しています。

この度、このような活動に協力していただける教職員の方を支援するため、学生の主体的な学習(または授業時間外学習)の量と質を高めるための工夫、学習者 への適時・適切な対応を行うための方策や計画など、ICTを活用したアクティブ・ラーニング推進プラン「ALPP」の公募を行いました。

募集期間が1か月少々と短い期間ではありましたが、全部で5件の応募があり、外部審査委員2名を含めた4名の審査委員により、3件を採択する事となりました。ここに、採択科目を公開します。

募集要項

対 象 者:学部教育・大学院教育を行っている本学教職員
     ・コース(科目)単位での応募
      複数の教職員で1つのコースを使って行った場合も応募可能
     ・教育支援として活用している場合
     (コースを活用している教育支援者(技術職員・助手・助教)も可)
対象講義:2017年度に行う講義(学部・大学院を問いません)で翌年度以降も継続的に行う講義
      ・学習支援システムまたはICTを活用していること

募集期間:2016年12月20日~2017年1月18日

そ の 他:選定結果は1月末通知予定

     選定者には教育フォーラムでの事例紹介または教育ブレティン執筆依頼予定
     応募内容(選定者、落選者を含む)はFD情報として有益であると考えますので、
     応募用紙は原則インターネット公開(本ホームページ)そのまま公開いたします。

採択基準

  1. 学生の講義時間外の自己学習を促す効果・工夫があるかどうか
     知識,理解,関心を深めたり,学習内容を定着させるための工夫自宅や移動中など,端末講義室以外の場所でも学習を継続できるようにしたり,またはそれを容易にしたり,促したりするための工夫 等
  2.  講義時間外の学生の学習時間や内容を記録・活用できるかどうか 
     詳細が記録できるか(だれが,いつ,どこで,なにをどれくらい学習したか)
     記録した学習時間や内容の分析方法や,フィードバックの方法が計画されているか 等
  3.  ICTの活用によって実現できているかどうか
  4. 他の講義にも利用できる点があるかどうか

採択科目

電磁気I・同演習

代表者:小田部荘司

概要

電子書籍プラットフォーム「VarsityWave eBooks」を利用して、「学生に教科書の読み方を学ばせる」。
電子書籍のログ習得機能を利用して、学生の電子書籍の利用状況を記録し、その解析を試みる。
アノテーション機能を利用すれば、学生が興味を持った箇所、理解が難しかった箇所を、ハイライトやコメントで記録でき、これを学生同士で共有できる。これらの機能が教科書の読み方の学習に、どのように貢献できるか検討する。

審査委員のコメント

  • 具体性と説得力があった
  • 教科書を読むのは基本中の基本、その中でアノテーションをつけたり、ログを取る試みは、事前事後学習を記録をするうえで重要
  • 時間外学習の時間を把握しやすい
  • 電子教科書の普及に伴い,他の教科・科目に適用可能な先行事例としての有用性が高まる

4T-1、4T-2/ 選択英語Ⅱ

代表者:渡邉浩明

概要

MoodleのプラグインプログラムのHotPotatoesを使い、多肢選択問題、穴埋め問題、クロスワードパズル等、小テストやクイズを提供し、学習内容の定着を目指す。
Moodleはスマートフォンでも学習可能であり、自宅、移動中などの講義時間外でも学習可能。
小テストの結果は成績に組み入れることで、時間外学習の利用を促す。Moodleのログから、学生の学習時間や、弱点等を把握する。これらを参考にし、それらを補強できる問題を提供する。

審査委員のコメント

  • 導入のハードルが低く実現しやすい
  • スマートフォンなどでも気楽にできる点で、趣旨に合っている
  • 学習記録を講義に反映しやすい
  • 他の人にも使ってもらえる
  • これから作成する中で実現可能性が高い

IIF 実践英語101,102、選択英語S2S, S3S, S3F,S3F

代表者:後藤万里子

概要

iPadを用いて、英語によるプレゼンテーションを目標としたグループ学習を実施する。
最初にiPadの音声教材を元に学習、その後iPadを用いてグループメンバー同士の会話を互いに撮影、見直すことで自身の発話を修正する。。
グループによる調査・資料収集・インタビュー等を行い、結果を英語でプレゼンさせる。こらもiPadを用いて撮影、グループ内で改良点を話し合う。記録された動画から、学生の学習状況を把握し、教員・TAが指導する。

審査委員のコメント

  • 対面コミュニメーションを重視した試みが良い
  • iPAD利用の試みが面白い